私は今までラジオを聴く習慣がなくて、聴きはじめたのは昨年くらいからなのですが、ラジオっていいですね!
特にTBSラジオ「荻上チキ・ Session」が好きでよく聞いていて、時々本を紹介してくれるので参考にしています。この本は、まだ番組が22時からの放送だった頃にチキさんが紹介していて、最近やっと読みました。
BLMやKuTooなど社会の運動について考えたくて読み始めたし、アメリカの主に学生を被験者とした研究結果が連なっている本ですが、じつは自分の内なるネガティブなステレオタイプ(特に自分自身への)についてすごく考えさせられました。。。ステレオタイプって、それだけ普遍的なことなのだと思います。そして取り払うのがとっても難しい。
さて表紙は、カバーデザインもタイトルも、原書と日本語で結構違いますね。原書タイトルの雰囲気がいちばん表れているのは、原書のハードカバーかな?と思います。性別や人種の色イメージを表したペーパーバックも面白いけれど、日本人の私にはいまひとつピンとこない組み合わせがあるかも。
原題 “Whistling Vivaldi” は、ヴィヴァルディの曲を口笛で吹く人物のエピソードから付けられています。かっこいいけど、そのまま日本語にするとやや伝わりづらいかもですよね。私は表紙に文字が多いと、迫られているようでちょっと苦手ですが、この本は日本語の帯の文章がわかりやすくていいなと思いました。
原書は2010年に刊行されていて、日本語版の刊行は10年後の今年2020年。2010年はまだオバマ大統領の1期目で、アメリカの分断は今のほうが進んでいると思うと、著者クロード・スティール氏は、今だったらどう書くかなぁと思う箇所もありました。そういう点からも、今年読めてよかったです。
英語
Whistling Vivaldi: How Stereotypes Affect Us and What We Can Do (Issues of Our Time)
ペーパーバック
Claude M. Steele
2011.04.04
英語
Whistling Vivaldi: And Other Clues to How Stereotypes Affect Us (Issues of Our Time)
ハードカバー
Claude M. Steele
2010.04.01