毎週金曜日の夜は、NHKラジオ第1で高橋源一郎氏の夜の学校。
オープニングトークは、ガイドブック『地球の歩き方』が譲渡される話から、個人が自由に行く旅のこと。今の若い人は海外に行きたがらないという話、過去の旅の経験が大きな意味を持っている人からすれば「海外行ったほうがいいのに、もったいない」と当然すすめると思います。
身近に10代や20代前半がいないので、なんとなく「うんうん」と同意するほど理解が至らなかったし、長期海外経験がないので私が思ったことを書きますが、行きたくても経済的な不安がある場合もあるし、または単純に、旅行より他のことに興味がある場合もあると思いました。ニュースは日本のことしか見ない、日本以外はどうでもいいという人には賛成できないけれど、旅行に行かないからといって世界に関心がないわけではないと思います。
長期経験のある人にはカウントされないくらい短いのかもだけど、私は旅行は好きだし、短期間ですが国内外一人で行くこともあります。だから旅行のハプニングが大切な思い出になる経験も多少あります。そのわずかな経験から思うのですが、海外旅行って、行きたい人が行けばよくて、多様性の理解や自分の成長に不可欠なこととは思いません。もちろん行って実感できることは多いので、私は旅行に興味あるけれど、でも今は昔よりも、人それぞれ好きなことが多様な気がします。旅行でなく他に好きなことがあるなら、そちらを優先すればいいと思います。海外に行ったことがあっても、それが視野の広さと繋がらない人もいますし、逆に海外旅行は興味がなくても、地元の街で困っている旅行者にさりげなく手を差し伸べることができる人もいます。
「ひみつの本棚」は、岩下紘己氏の『ひらけ!モトム: 大学生のぼくが世田谷の一角で介助をしながらきいた、団塊世代の重度身体障害者・上田さんの人生』。
「きょうのセンセイ」は『キリン解剖記』を書いたキリン研究者の郡司芽久氏。小さい頃からキリンが大好きで、今はキリン博士という郡司氏。「好きなことを仕事にする方法はいろいろある」「博物館には『無目的・無制限・無計画』という理念がある」というお話が印象に残りました。面白かった。