毎週金曜日の夜は、NHKラジオ第1で高橋源一郎氏の夜の学校。
オープニングトークは先日柳美里氏の『JR東京上野駅』が全米図書賞の翻訳部門で受賞したお祝いから、世界で失われている言語や、自分の母語で本を読めない国のこと。先住民の希少言語の消滅は聞いたことがあったけれど、インドでは本を読む人は英語でしか読まないから、自分の母語で書かれた本が無いし、本を書きたかったら英語で書くしかない、というのは衝撃でした。
「ひみつの本棚」は、上野 誠氏の『万葉学者、墓をしまい母を送る』。上野氏が経験されたお葬式の習慣、はじめて聞いてちょっとびっくり。今のようにお墓を持つようになったのは江戸時代からとは、お墓ってそれほど古い文化ではないのですね。。夫婦同姓もですが、「昔からそう決まっている」「こうするのが当たり前」と思いがちなことって、案外歴史が浅かったりするのだなと思いました。
「きょうのセンセイ」はお一人で出版社を経営する島田潤一郎氏。小説家になりたかったという島田氏のお話は、本への愛情にあふれていました。私は自分が書きたいと思ったことはないし、読むのが遅いし、活字ならなんでも読めるわけではなく、途中挫折することもあるので、本が好きなのか正直自分でわかりません。気持ち的には、知らないことが詰まっている本を尊敬している、が近いかも。本屋さんも図書館もお世話になりすぎて、なくなったら困ります。
放送はこちらで聞けます。(2020/11/27 PM9:55まで)