「アシタノカレッジ」で紹介されていた本2021.2.5『させていただくの語用論 人はなぜ使いたくなるのか』

「させていただく」の語用論—人はなぜ使いたくなるのか

だんだん金曜日の夜はラジオの時間になってきて、先週も「高橋源一郎の飛ぶ教室」のあと、「アシタノカレッジ」を聴きました。

だって『させていただくの語用論 人はなぜ使いたくなるのか』の著者である椎名美智氏のご出演。タイトルからして気になる本で、前の週の予告の時から楽しみにしてました。

日ごろ、多少もやっとしつつ使っている「させていただく」。日常のメール等ではなんとなく減らすようにしているけれど、使うこともあります。なぜもやっとするかというと、ちょっと過剰な気もするし、使い出すと色々な語尾につけられちゃうので、なんだか安易な感じがして。小さい頃から使い慣れた言葉ではないから、そう思うのかもしれません。

番組の前に自分の過去を振り返っていたのですが、私が一番はじめに「させていただく」を意識したのは90年代で、高校の朝礼でのことでした。当時中国との交流プログラムに参加した生徒が「参加させていただいて。。」と言っていて、私はその時、なんだか丁寧さが過剰に感じられたのです。

番組を聴いていたら「させていただくは昔からあったけれど、今ように増えてきたのは90年代」とのこと。おお!まさに私の記憶と重なって面白かったです。

敬語は何度も使われると、次第にその重みが軽くなっていくというお話、考えたことなかったけれど「貴様」「お前」の例から理解できました。「させていただく」は、今後どういう風に変化していくのかな。

番組のwebサイトはこちら。

椎名美智が思う最先端の使い方は、「させていただく」研究の蓄積に圧倒させていただいております。

日本語

「させていただく」の語用論—人はなぜ使いたくなるのか

「させていただく」の語用論—人はなぜ使いたくなるのか

単行本

椎名 美智

出版 ひつじ書房

2021.01.28