発表の時間は日本の明け方だったので、あとでさまざまな記事で知りました。初めて執筆した小説が受賞するってすごい、素晴らしい。おめでとうございます!
この本はTIME誌の今年読むべき100冊にも入っていました。その年に評価される本って、やはりさまざまなメディアで重複して目にすることが多いですね。そういう記事を見るたびに、まず目が認識するのはタイトルよりも表紙画像だったりするので、やはりカバーデザインの存在は私にとってとても大きいです。
この作品の出版社 Grove Press は、村田沙耶香氏の “Earthlings” (地球星人)も出版していますね。作品を本として世に送り出す出版社さんや、翻訳者さん、カバーデザイナーさんをもっと知りたい!と思ってこのサイトを更新しているので、こういうことに気づくと嬉しかったりします。
ところでブッカー賞授賞式は、BBCのページで動画を見られるのですね。ちなみにカズオ・イシグロ氏は2:21くらいから、オバマ元大統領は42:00くらい、受賞者のDouglas Stuart氏は52:00くらいから。
Who won the 2020 Booker Prize? – Culture in Quarantine The 2020 Booker Prize – BBC
ブッカー賞のページはこちら。
The Booker Prize 2020 | The Booker Prizes
ブッカー賞って、対象作品の条件が変わったり、昨年は一つの賞を2名が受賞したりしていると思うので、そのあたりイギリスではどういう風に受け止められているのかな、と思ったりします。
私はこうした文学賞をずっと注視してきたわけではなく、今年は思いがけずオンラインで視聴できてミーハーに楽しんでいるにすぎませんが、じつは昨日の全米図書賞のほうが見ていて楽しかったかも。全米図書賞もブッカー賞も、世界各地とオンラインで繋いで配信して、滞りない進行で完璧だと思ったのですが、全米図書賞のほうがどこか温かみを感じたりしました。全米図書賞はYouTubeライブ配信だったので、コメント欄の盛り上がりを見るのも面白くて、そのせいかもしれません。
でも豪華な印象だったのはブッカー賞のほうなので、なんだか文学賞の運営資金についてちょっと考えたりしました。賞の重みと、賞の団体の資金力は別の話ですが、全米図書賞はwebサイトを訪問すると、まず募金の依頼が表示されます。ごく自然な表示だったけれど、ブッカー賞のサイトではそういう表示は見かけませんでした。放送するのはBBCだし、資本家の支援が大きいようだし(BBC記事)、そういう面でもブッカー賞は特別な賞だという印象を受けました。